採血が上手になるためには回数を増やすことが一番です。採血が多い職場なら1日にこなす回数が多いので、自然と上達します。
採血回数が多いのはクリニックなどの検査が多いところです。特に内科のクリニックでは1日に最低でも10回は採血を行うので注射のスキルがある程度求められます。そのため、クリニックによっては求人票に「採血・注射が得意」「臨床経験必須」などのフレーズを記載している場合もあります。クリニックは看護師の数が少ないため、失敗しても変わってくれる人はいません。仕事ではありますが、よい練習になるので注射のスキルも自然と上達することでしょう。
クリニックに来られる患者さんは、入院経験のある人や採血の必要性を理解している人が多いので注射にも慣れています。看護師がもたついても大らかに受け入れてくれるでしょう。
総合病院などのように複数の診療科を備えている医療機関では外来診察室の他に検査室や採血室、点滴室などもあります。検査室や採血室では採血がメインとなり、点滴室では一時的に点滴処置が必要な人や通院で抗がん剤治療を行う患者さんがメインとなるため、採血や注射の回数が多く高いスキルが要求されます。
健康診断を行っているクリニックや健診センターでは採血が必須業務なので1日にこなす数も多く、たくさんの経験を積むことができます。ただし、健診センターでは採血、心電図、血圧などに担当が分かれており、仕事内容もそれぞれ違います。採血の担当に配属されなければスキルを磨くことは難しいかもしれません。また、1日に行う数が多いということは訪れる人の数も多いということです。場合によっては1時間に20本から30本の採血を行うケースもありスピードを重要視しているため、経験者を中心に採用しているところもあります。経験を積むことはできますが、内容によっては厳しい状況となる可能性もあるのでよく確認した上で応募するようにしてください。
透析室では透析前の処置として血管穿刺を行います。シャントを作っている人はそれほど難しくはありませんが、中には緊急で行う人もいるので失敗は許されません。透析は1日の人数や時間が決まっているので、血管穿刺の段階で失敗していると時間がなくなってしまいますし、患者さんの負担も増えます。注射に時間はかけられないので、ある程度スキルがなければ難しいでしょう。
在宅で治療する患者さんのほとんどは高齢者で、血管が細い人や見えにくい人も少なくありません。基本的に訪問看護は看護師が1人で訪問します。失敗しても誰かに代わることはできません。仕事を続けているうちにどのような血管を前にしても採血ができるようにスキルが磨かれていきます。
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血管の走り方は人によって異なります。よく見えない場合は腕の力を抜いて下に下げてもらいましょう。親指を内側に入れて握ってもらうのも有効です。見つかりにくいと焦ってしまいますが、慌ててはいけません。
採血に苦手意識を持ってるなら、基本となる手順をおさらいすると安心です。途中途中で手を止めて考えなくていいように、手順を完璧に覚えておくことがポイント。項目ごとの説明もしっかり読んて、ぜひマスターしてください。